難易度:★★(初級者向け)
今回は「④費用を減らす」話です。
特産品がもらえる上に、寄付した金額の分だけ税金が安くなる「ふるさと納税」。
あまりお得になっている実感が得られないのですが、どのようにお得になっているか仕組みを解説していきます。
ポイント
・ふるさと納税は、「寄付金額―2,000円」の分だけ税金が安くなる。
・寄付した翌年の所得税の還付+住民税の減額で安くなる。
・給料から源泉徴収されている場合は、毎月少しずつ税金が減る。
目次
ふるさと納税の概要
ふるさと納税とは?
ふるさと納税とは好きな自治体に寄附することで、寄付した金額の分税金が安くなる制度です。
さらに多くの自治体では特産品などの返礼品が用意されています。
寄附した金額は、自己負担額2,000円を除いて税金から控除されますので、実質2,000円で全国の特産品をもらうことができるのです。
ワンストップ特例で手軽に税金を安くできる
制度が始まった当初は、税金を安くするために確定申告をする必要がありました。
フリーランスなど毎年申告している方にとっては、そこまで手間ではないかもしれません。
しかし、給料から源泉徴収されている方など、わざわざこのためだけに確定申告するのは大変です。
現在は「ワンストップ特例」制度を利用して、確定申告なしで済ませることができるようになりました。
ふるさと納税を行う際に「ワンストップ特例の申請書」を、寄付先の自治体に提出するだけ。
これだけで自動的に税金を安くすることができます。
ふるさと納税はお得になっている実感がない?
ふるさと納税をしても、正直なところ税金が安くなっている実感がありません。
寄附した金額が振り込まれるわけでもないですし。
では、どのような仕組みで税金が安くなっているのでしょうか?
それは、所得税の還付+翌年度の住民税の減額でお得になるのです。
所得税の還付
所得税の還付は確定申告を行うことで受けることができます。
還付される金額は「(ふるさと納税額-2,000円)×税率」です。
税率は所得によって異なります。
日本は累進税率のため、所得が増えるほど税率が上がる=還付額が増えることになります。
(ただし、次の住民税の減額との合計は、この税率に関わらず一緒です)
引用:国税庁HP
確定申告は3月15日までに行い、申告後1か月程度で銀行口座に振り込まれます。
なお、還付申告は5年前までさかのぼって行うことができるので、まだ申告していない年度がある方は、すぐに確定申告しましょう。
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参考税金の還付は5年間有効 過去分の確定申告で還付を受けよう
優斗です。 仮想通貨の売買益によってはじめて確定申告をした方も多いのではないでしょうか。 今回はそんな税金のお話です。
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なお、ワンストップ特例制度を利用した場合には、所得税還付は行われず、全額が次の住民税の減額となります。
翌年度の住民税の減額
所得税の還付だけで、全額戻ってくるわけではありません。
残りの金額は、翌年度の住民税から減額されます。
住民税は今年の所得を元に、翌年6月~の納付額が決定されます。
ここでふるさと納税をしていると、その分翌年の住民税額が安くなります。
減額される金額は、「(寄附金額-2,000円)-所得税の還付額」。
住民税の減額は銀行口座に振り込まれるわけではないので、減っている実感が湧きづらいのです。
「本当にお得になっているの?」と思う方は、給与明細の住民税控除額を、前の年と比較してみてください。
間違いなく控除額が減っているはずです。
控除額が減る=手取りが増えていることと同じです。
ポイント
・翌年6月以降という忘れた頃から住民税が安くなり始める
・源泉徴収されている場合、12等分されて住民税が安くなるため、さらに実感が湧きにくい
税金が減る具体的なスケジュール
以下の条件でふるさと納税をした場合、どのように税金が安くなるか見てみましょう。
ポイント
・12月に30,000円をふるさと納税すると仮定。
・控除上限以内に収まっているとする
ワンストップ特例を使用した場合
ワンストップ特例を使用した場合、全額が翌年度の住民税から減額されます。
そのため、30,000円ふるさと納税をすると、翌年6月以降、手取りが2,000円ちょっとずつ増えることになります。
12等分されて手取りが増えていることも、実感が湧きづらい理由の一つかもしれません。
確定申告した場合(給料で源泉徴収されている場合)
次は給料で源泉徴収されている方が、確定申告をした場合です。
確定申告をすると3月ごろに所得税の還付で一部が戻ってきます。
その後、6月以降住民税の減額という形で、給料の手取りが増えることになります。
ただし、全体の金額はワンストップ特例の場合と同じです。
所得税の還付が振り込まれる分、こちらの方が実感は少しだけあるかもしれません。
確定申告した場合(フリーランスなど自分で納税する場合)
最後にフリーランスの方など、自分で住民税を収めるパターンを見ていきましょう。
まず確定申告をすることで、3月に一部が還付されます。
その後、6月以降、4回に分けて住民税を納付しますが、この時の納付額が少しずつ安くなっています。
自分で納付する金額が安くなっているだけですので、一番お得な実感が湧かないパターンかもしれません。
ですが前年の納付書と見比べてみましょう。
確実に住民税が安くなっているはずです。
ふるさと納税の注意点
注意ポイント
・ふるさと納税の上限は住民税の20%まで
ふるさと納税は無制限にできるわけではありません。
住民税額の20%までと上限が決まっています。
上限を知りたい方は、以下の楽天ふるさと納税でおおよその金額を知ることができます。
楽天ふるさと納税:かんたんシミュレーター
より厳密に知りたい方は、以下の税理士法人のサイトが便利です。
源泉徴収票や確定申告書から、より詳細な上限額を算定することができます。
税理士法人エムエムアイ:ふるさと納税控除額計算シミュレーション
おわりに
ポイント
・ふるさと納税は忘れた頃に税金が安くなる
・実感が湧きにくいが、確実にお得になっている
実感が湧きにくいふるさと納税ですが、お得な制度であることは間違いありません。
積極的に利用していきたいものです。
ふるさと納税のオススメ比較サービス
どのような返礼品がもらえるかは、各自治体のHPなどで公表されていますが、以下のようなまとめて比較できるサイトの利用がオススメです。
さとふる
返礼品のレビュー機能がついているため、実際に申し込んだ方の意見を参考にしながら、寄附先を選ぶことができます。
また、さとふるが配送管理を行っているため、最短1週間と返礼品の到着が早いのも魅力的。
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