①資産を増やす

【初心者向け】積立投資のメリット「ドルコスト平均法」の功罪

2020-05-21

易度:★(初心者向

今回は「①資産を増やす」のお話です。

ドルコスト平均法が有利だと信じているあなたに、本当に利益を上げられる手法なのか解説していきます。

ポイント

・ドルコスト平均法は必ずしも有利な手段ではない

・ただし初心者には迷わずに定期購入するドルコスト平均法がオススメ

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 ドルコスト平均法とは何か?

端的に言うと、定期的に一定額を買い付ける投資手法です。

ドルコスト平均法のメリットについて、日本証券業協会は以下のように説明しています。

値上がり・値下がりする株式や投資信託の購入単価を下げるために定期的に一定金額ずつ買い付ける方法。購入時期を分散することで価格変動リスクを低減させる効果がある。定期的に一定額を投資すると、株価が安いときは多く、株価が高いときは少ない株数を購入することになり、結果として1株当たりの購入価格は平均化されます。

出典:日本証券業協会 金融・証券用語集

株価の変動を気にせず、一定額を定期的に買っていくことで、株価が安い時に大量に買うことができるため、結果的に利益につながりやすいという手法です。

 

そんなドルコスト平均法の理論を使っているのが、ロボアドバイザー投資です。

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 ドルコスト平均法の実例

実例を見てみましょう。以下のグラフが、日経平均株価の2016年5月~10月までの半年間、月次の終値推移をグラフ化したものです。

この時に日経平均に連動する金融商品に投資をしたとします。

投資の方法は、

①毎月末に10万円ずつ積立×6か月=ドルコスト平均法

②2016年5月末に60万円分購入、その後10月末まで放置

※単純化するために日経平均に完全連動し、最低口数もない前提です。

 

すると、損益の変動は以下のようになります。

①積立の方が、②一括で購入するよりも、利益が多く出ています。

これを見ると、ドルコスト平均法が有効な手法のように思えます。

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 ドルコスト平均法は本当にお得か?

果たして本当にそうなのでしょうか?

そもそも何故2016年5月からの日経平均株価を使ったと思いますか?

 

それは、このチャートの形がドルコスト平均法のメリットが出るちょうどいい形だったからです。

 

前提条件を変えてみましょう。

2016年5月から半年ではなく、2017年4月までの1年間運用することにします。

この時の日経平均株価は以下の通りです。

10月以降さらに株価が伸び、12月以降高止まりの状況が続いています。

 

この状況下で前回と同様に、

①毎月10万円ずつ積立×12か月

②2016年5月末に120万円分購入、その後2017年4月末まで放置

この2つを比較してみると、以下のような損益推移となります。

当初に一括で購入した方が利益が多くなっていますね。

 

ドルコスト平均法は、下落局面で多く買えるため平均取得単価を下げる効果がある一方で、株価が高い局面でも買い続けることになります。

結果として、当初の株価よりも高い、2016年11月以降も買い続けなければいけないため、当初に一括で購入した時と比較して、利益が少なくなってしまいます。

 ドルコスト平均法が不利な局面

このようにドルコスト平均法は万能ではありません。

主に以下の局面では、一括で投資した方が良い結果になります。

右肩上がりのチャートの時

上昇局面にあるならば、今より安い時は今後ありません。

高くなってから買うよりも、安い今、まとめて購入した方が、将来の利益が増えます。

現在が高値であるとき

今が高値であるなら、将来下がったときにまとめて買った方がお得です。

今回は2016年5月からスタートしていますが、6月に一度大幅に下落していますね。

この安いタイミングで一括で買っていれば、一番パフォーマンスが良かったといえます。

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 ドルコスト平均法が有利な局面

ここまでドルコスト平均法の不利な点を解説してきました。

ですが、投資手法の一つとして確立されている以上、有利になる局面もあります。

むしろ、以下の理由から、初心者にはこの定期的に同額を買い付ける手法がオススメだと思っています。

元本が多くない時

今回比較したのは、①毎月10万円ずつ1年間積み立てるか、②最初に120万円投資するかです。

ですがそもそも120万円の投資資金が最初にあるケースは、初心者にはレアケースではないでしょうか?

毎月の給料から少しずつ投資資金が増えていくと思いますので、結果的に①10万円ずつ1年間積み立てる方式になってしまうと思います。

含み損に耐え切れない時

最終的に利益が大きくなった、②の当初一括購入の方法ですが、一方で含み損の時期も長いです。

もう一度最初の半年間の損益推移を見てみましょう。

最終的に利益が大きくなるとはいえ、最初の5か月はほぼ大赤字です。

将来的に株価が回復すればいいものの、この状態で5か月間、回復を信じて耐えることができますか?

初心者の方にとってはかなり辛い状況が続くことになるので、精神衛生上良くないと思います。

①のドルコスト平均法であれば、含み損の金額も少額で済むため、こちらの方が良いのではないでしょうか?

価格変動を気にする余裕がない時

安い時に買うのがベスト。とはいえ、いつが安い時かわかりますか?

上記のグラフは結果論に過ぎず、たまたま結果として一度下がってから上がりましたが、将来の株価がどうなるか予想するのは難しいでしょう。

予想するためには情報を収集して、仮説を立てて、どのタイミングが良いか吟味して・・・

かなり手間がかかります。

 

結果として投資のタイミングを逃してしまうよりは、値段の上がり下がりにとらわれず、定期的にコツコツと積み立てていく方が、初心者にとっては始めやすいのではないでしょうか?

今回の結果も、当初にまとめて買うよりは少ないものの、投資しないよりかは確実にプラスになっていますし。

 まとめ

ポイント

・ドルコスト平均法よりも安い時にまとめて買う方が利益が出やすい

・ただしまとめて買うタイミングを見極めるのが難しい

・初心者は情報にとらわれず、定期的に購入するドルコスト平均法がオススメ

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優斗

30代の公認会計士。家計改善アドバイザ―です。 企業の会計を数多く見てきた僕だからこそ伝えられる、個人の家計改善に役立つお金の基礎知識をブログで書いていきます。

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